南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(3-54)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

前に述べた様に、仏陀は《転法輪経》の中において、己自身自ら証した智でもって、四聖諦を了知するためには、四種類の任務を完成させなければならない、と述べている:

五取蘊は遍知されなければならない、

それらの因は断じ除かれねばならない、

それらの滅は証悟されなければならない、

そして、それらの滅に向かうための修行は育成されなければならない。

次に、アーナンダ尊者は《ウッティヤ經》の中において、過去において、七種類の利益を獲得した人、出離世間の人はみな、この四種類の任務によって四聖諦を了知し証悟したのであり、彼らはこの門を通って、それらを完成させたのだ、と言っているのである。

彼は、現在の、また未来の、すべての人もまた、これと同じ事を、実践せねばならないと言う。

こうしたことから、アーナンダ尊者の解説に基づけば、五蓋の捨離、四念処の修習を通して七覚支の育成に完成する事を通して、七種類の利益は実現できるのであり、涅槃を証悟し、四聖諦を如実に証悟することができるのである(+事が分かる)。

アーナンダ尊者によれば、その他の門はなく、唯一この門しかないのである!

(3-35につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著 (原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>