南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

『涅槃証悟の唯一の道』 パオ・セヤドー著(3-60)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu> 

唯一の道=一つの門

仏陀の述べた ”ekāyano maggo” は直訳すると ”一筋の道” となる。我々はまた、それを ”唯一の道” と意訳する事ができる。

アーナンダ尊者が言った ”ekadvāraṃ” は、”一つの門” と訳するが、我々はまた、それを ”唯一の門” と意訳する事ができる。

我々が ”一” と言おうが、 ”唯一” と言おうが、”ekāyano maggo” と ”ekadvāraṃ” の意味はみな、四念処を修習する事は、選択の余地がない事を意味している。

言い換えれば、ある人が:

”私は、如実に身を随観しなくても、如実に受を随観しなくても、如実に法を随観しなくても、完全に苦の際から逃れることができる” と言うとしたならば、仏陀とアーナンダ尊者の考えに基づけば、それは不可能な事なのである!

(注31)

この討論を終了させるにあたって、我々は仏陀が《大念処経》の中において、どの様に vipassanā を指導しているかを、見てみよう。

(3-61につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。

<『涅槃証悟の唯一の道』パオ・セヤドー著 (原題「証悟涅槃的唯一之道」) 

中国語版→日本語訳出 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>