Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳~安般念入門―10(本雅難陀尊者シリーズ1)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

禅修行者の修習が、第四段階まで進んだ時、もし、微細な息がなくなったとしても、それを態々探したり、微細な息をコントロール(制御)したりしてはならない。

この様にすれば、定力は減退するが故に。

この様な場合、ただ、(+修習の内容をば)禅相を知る事に転換して、禅相を知る事を保持し続ければ、それでよい。

→安般念の修習には、四つの段階があるが、しかし、どの禅修行者も、必ずこの四つの段階を踏まなければならない、という事はない。

実際は、自然の息を知っていれば(=知り続けていれば)それでよいのである。

→呼吸と結合した禅相を知る事を保持できる禅修行者は、更に一歩進んで「私は禅相を一時間、二時間、三時間、四時間専注する」と決意する。

→禅相に専注するとは、心をして禅相を知る事を保持することを言う。禅相を見ることではない。

2,3三種類の禅相 Three Types of Nimitta

禅相は以下の三種類に分類できる

1:遍作相=呼吸を知る事を保持できる様になったばかりの時を遍作相という。

2:取相=定力が上昇し、灰色っぽい、または白っぽい光が出現したならそれは取相である。それはいまだ不安定であるため、この段階の禅相は見えなくなることがある。

3:似相=第三段階の禅相が、益々安定して、もし、それが呼吸と結合して、かつ明るく輝く様であり、またいかなる時も消えることがなければ、これこそが、それを目標として初禅に進む事ができる似相である。

(11につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>