南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

本雅難陀禅師アメリカ法話第一集-50(58/82)

<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

もし、仏陀の慈悲が、これほどに偉大である事を知ったならば、(+あなた方は)感動して、一時でも早く、一切の煩悩から解脱しようと、思うに違いない。

仏陀の功徳は無量であり、語り尽くせない。

仏陀の慈悲は、ある人が、彼を侮り、彼を誹謗した時でさえも、他の人にするのと同じ様に、優しい口調で、法を説いた。

その目的は、一人ひとりの衆生が、未来世において、ただただ、尊敬の心で、仏に学ぶことができたならば、みな、煩悩を解脱する事ができる様に、という願いが故に、である。

たとえ、この一世で、この衆生が見法することができなくても、仏陀はこの衆生が、将来において、見法を成就できる様に、という願いを持っている。

そのため、仏陀は一人ひとりの衆生を、護持するのである。

過去の迦葉仏は、人寿が2万年であった時、16000年、仏法を開示した。

勝蓮花仏は10万劫の前、人寿が10万年であった時、8万年開示した。

未来の弥勒仏の時は、人寿が10万年の時期であって、8万年開示する予定である。

釈迦牟尼仏は人寿が100年の時期に、たった45年で仏法を開示し終わらねばならなかったために、我々の釈迦牟尼仏は、毎日2時間しか眠ることができなかった。

これは、釈迦仏の慈悲である。

仏陀は先に過去の諸仏が、どの様な戒を制定したのか、を観察した。

戒を制定した仏陀の時代、正法は久しくとどまった。

戒を制定しなかった仏陀の時代、仏陀入涅槃後、仏法は非常に速く、滅していった。

また以下の様な観察もした:

私が戒を制定しておいた関係で、私釈迦牟尼仏は、入涅槃の後、無量の衆生が聖者となったり、阿羅漢になたりする事ができる。

こうしたことから、仏陀は戒律の制定を開始し、毎日2時間しか眠らなかったのである。

・・・仏陀はその時代の衆生だけでなく、未来の衆生に対してさえも、みな平等に、護念を付与しているのである。

(51につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。<翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>