翻訳『禅修指南』8-32
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
真実色法は、11種類ある:
(1)眼浄色;(2)耳浄色;(3)鼻浄色;
(4)舌浄色;(5)身浄色;(6)水界;
(7)女根色;(8)男根色;(9)心所依処色;
(10)命根色;(11)食素。
同様の方法を用いて、この11種類の真実色法を所縁に取る名法を識別する。
性根色を内観(ajjhata)する時、男性の禅修行者は、ただ男根色を識別し、女性の禅修行者はただ女根色を識別する。外観を修習する時は、男根色と女根色の二者を識別する事ができる。
10種類の非真実法(ママ)を所縁として取る時、それらの無常・苦・無我、不浄の、四つの相を観じてはならない。
もし、非真実色法を無常を観じようとしても、それをば無常と見做す所の「観禅速行心路過程」(vipassanā javana vīthi)は、生起しない。苦・無我及び不浄についても同様である。
こうした事から、ただ二種類の方式でもって、一つひとつの種類毎に、非真実色法を観ずるべきである。
例えば、空界(ākāsa dhātu)を:
(1)空界;(2)色法
と見做す等である。
その後に、それを空界または色法と見做す、四種類の心と心所を組み合わせる。
すなわち、喜と智である。
(表7-4:非真実色法を所縁として取る意門善速行心路過程~略)
非真実色法は10種類ある;
(1)空界;(2)身表;(3)語表;
(4)色軽快性;(5)色柔軟性;(6)色適応性;
(7)色積集;(8)色相続;(9)色老性;
(10)色無常
同様の方法を用いて、この10種類の非真実色法を所縁として取る、名法を識別する。
禅修行者が、第一期の胎児の色法を、識別する事が出来る時にのみ初めて、色集積を所縁とする名法を、識別する事ができる。
非真実色法を識別する時、先に、同一の一粒の色聚の中において生起する所の心生色、または時節生色、または食生色を識別(+する事を通)して、究極色法を知見する事に、至るべきであり、その後に、観じようとしている所の、非真実色法を所縁として取る様にする。
その理由は、色法はグループを成して(すなわち、色聚)生起するが故に。
当該の色法が、有分透明界(意門)に出現する時、それを所縁として取る所の名法を、識別する。
(8-33につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html
<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版 中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>