南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『禅修指南』8-32

    <Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>

真実色法は、11種類ある:

(1)眼浄色;(2)耳浄色;(3)鼻浄色;

(4)舌浄色;(5)身浄色;(6)水界;

(7)女根色;(8)男根色;(9)心所依処色;

(10)命根色;(11)食素。

同様の方法を用いて、この11種類の真実色法を所縁に取る名法を識別する。

性根色を内観(ajjhata)する時、男性の禅修行者は、ただ男根色を識別し、女性の禅修行者はただ女根色を識別する。外観を修習する時は、男根色と女根色の二者を識別する事ができる。

10種類の非真実法(ママ)を所縁として取る時、それらの無常・苦・無我、不浄の、四つの相を観じてはならない。

もし、非真実色法を無常を観じようとしても、それをば無常と見做す所の「観禅速行心路過程」(vipassanā  javana vīthi)は、生起しない。苦・無我及び不浄についても同様である。

こうした事から、ただ二種類の方式でもって、一つひとつの種類毎に、非真実色法を観ずるべきである。

例えば、空界(ākāsa dhātu)を:

(1)空界;(2)色法

と見做す等である。

その後に、それを空界または色法と見做す、四種類の心と心所を組み合わせる。

すなわち、喜と智である。

(表7-4:非真実色法を所縁として取る意門善速行心路過程~略) 

非真実色法は10種類ある;

(1)空界;(2)身表;(3)語表;

(4)色軽快性;(5)色柔軟性;(6)色適応性;

(7)色積集;(8)色相続;(9)色老性;

(10)色無常

同様の方法を用いて、この10種類の非真実色法を所縁として取る、名法を識別する。

禅修行者が、第一期の胎児の色法を、識別する事が出来る時にのみ初めて、色集積を所縁とする名法を、識別する事ができる。

非真実色法を識別する時、先に、同一の一粒の色聚の中において生起する所の心生色、または時節生色、または食生色を識別(+する事を通)して、究極色法を知見する事に、至るべきであり、その後に、観じようとしている所の、非真実色法を所縁として取る様にする。

その理由は、色法はグループを成して(すなわち、色聚)生起するが故に。

当該の色法が、有分透明界(意門)に出現する時、それを所縁として取る所の名法を、識別する。

(8-33につづく)

<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は<菩提樹文庫>までお知らせ下さい。http://bodaijyubunko.sakura.ne.jp/index.html

<本雅難陀尊者(Ven. U Puññānanda)著 『禅修指南』Meditation Guide 第二版  中国語→日本語 翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>