四、完全に四聖諦を証悟する
この段階に到ると、あなたは四聖諦を如実に証悟するであろう。そして、それが成し遂げられるのは、すべての必要とされる条件が、完全に整ったが故である。
先の述べた所の《尖頂閣経》(Kūṭāgāra Sutta)の中において、仏陀は、どの様な条件が具備されて初めて、苦の完全な止息が可能であるかを、述べている:
「比庫たちよ、
ある人がこの様に言ったとしよう:
『私は尖頂閣の下部の部屋を建設した後、上部の部屋を建設する』これは実現可能である。
同様に、比庫たちよ、
もしある人がこの様に言うならば:
『[1]私は已に如実に苦聖諦を証悟した、
[2]私は已に如実に苦の集聖諦を証悟した、
[3]私は已に如実に苦の滅聖諦を証悟した、
[4]私は已に如実に苦の滅に向かう道聖諦を証悟した、そうであるならば、完全に苦の解決を成す事ができる』;これは実現可能である。」
彼は更に一歩進んで言う:
故に、比庫たちよ、
[1]『これは苦である』
(idaṃ dukkhan’ti)と了知する努力をなさねばならない(yogo karaṇīyo)
[2]『これは苦の集である』
(idaṃ dukkha samudayan’ti)と了知する努力をなさねばならない
[3]『これは苦の滅である』
(idaṃ dukkha nirodhan'ti)と了知する努力をなさねばならない
[4]『これは苦の滅に向かう道である』
(idaṃ dukkhanirodhagāminī paṭipadā’ti)と了知する努力をなさねばならない。」(S.5.1114)
一切の衆生が、この度の機会を得て、必要な精進を実践し、完全に四聖諦を証悟し、かつ徹底的に諸々の苦を止息せん事を願う!
Venerable Pa-Auk Tawya Sayadaw
パオ森林僧院にて