Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』#14-4

八支聖道

今、我々は、八支聖道の八つの項目について、幾つかの説明をしてみたいと思う。

第一の項目の要素は正見(sammādiṭṭhi)である。

正見とは何か?

正見は以下の四種類の智慧を含む:

1)苦聖諦に関してーー五取蘊の観智;

2)苦集聖諦に関してーー五取蘊の因の観智;言い換えれば、すなわち、縁起の観智;

3)苦滅聖諦に関してーー五取蘊の止息、すなわち、涅槃の証悟と(涅槃の)智慧

4)苦の滅に向かう道聖諦に関してーー涅槃を証悟する為の修行方法、すなわち、八支聖道の智慧

八支聖道の二つ目の項目の要素は正思惟(sammāsaṅkappa)である。正思惟も四種類ある:

1)心を苦聖諦に投入するーー五取蘊;

2)心を苦集聖諦に投入するーー五取蘊の因;

3)心を苦滅聖諦に投入するーー涅槃;

4)心を苦の滅に向かう聖道諦に投入するーー八支聖諦

であり、正見とは、それを如実に了知する事である。

この二種類の項目の要素は、共同で運用され、心をして一つ一つの聖諦に投入せしめ、かつそれらを了知せしめる。故に、合わせて慧学(Pañña sikkhā)と称する。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>