南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#16-6

もし、禅相が、あなたの面前の遠い所でしか出現しないのであれば、今は、その事を気にしない様にする。

というのも、それは消失するかも知れないが故に。

もし、あなたがそれに対して、知らぬふりをして、単純に接触点上の息に専注するならば、禅相は近くに移動してきて、かつ、そこに留まる。

禅相が接触点上に出現して、かつ、安定に向かい、また、禅相は息であり、息が禅相であるという場合であっても、余りに早くから、禅相に専注してはならなず、引き続き、息に専注する事。

あなたが、この様に息所縁に対して、持続的に専注するならば、息と禅相の二つは一に合一して、心は自動的に禅相の上に固定される。

この時、初めて、禅相に専注する様に。<注95>

この時、心をして禅相に固定させると、禅相は増々白くなるが、それが綿花の如く白くなる時、それは取相である。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>