南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』knowing and Seeing#17-1

如何にして五根をバランスするか

有分に落ち込むのを避ける為、また定力を更に一歩進んで育成する為、あなたは五根(pañcindriyā)の助けを借りて、心を策励して、それを似相に固定せしめなければならない。

この五根とは:

1)信(saddhā)

2)精進(vīriya

3)念(sati

4)定(samādhi)

5)慧(pañña)

五根とは、五種類の、心をコントロールする力であって、心をして、涅槃に向かう止観の道から離れない様にするものである。

もし、五根の中の、いずれか一つの根または幾つかの根が過度である時、修行者は、(修行上の)アンバランスに見舞われる。

一番目は信根であるが、それはすなわち、信じるべき事柄、例えば三宝、または業と果報を信じる、という事である。

仏陀の証悟に対して信心(=確信)があるという事は非常に重要である、というのも、それが欠乏する時、人々は、禅修行の努力を放棄するからである。

仏陀の教法、すなわち、四道、四果、涅槃などを信じる事も非常に重要である。

仏陀の教法は、我々に対して、禅修行の方法を明らかに提示してくれたものであり、故に、この段階において、それに対して完全な信心(=確信)があるという事は、非常に重要である。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>