苦聖諦とはすなわち、五取蘊の事であり、苦集聖諦とはすなわち、縁起であり、この二者は、合わせて諸行の法(saṅkhāra)と言い、それらは観智の所縁である。
異なる観智の段階において、あなたは、これらの行法を無常(anicca)・苦(dukkha)・無我(anatta)として観照しなければならない。
それらを了知する事も、通達する事もないならば、あなたは、如何にしてそれらを無常として観照するのか?
こういう事であるが故に、我々は、vipassanā について、系統的に指導する必要があるのである。
究極色法、すなわち、色取蘊を知見する為に、あなたは、四界差別を、物質現象は皆「色聚」
(rūpa-kalāpa)の微細な粒子によって構成されている事を見ることができるまで、修習しなければならない。
あなたは、それら微細な粒子の中の四界<注119>を見る事ができなければならないし、また、六処及びそれぞれの所縁<注120>もまた見なければならない。
この様な方式で色法を識別しないのであれば、あなたは、名法、すなわち、四種類の名取蘊を識別する事は出来ない。
故に、我々は、順序を踏み、段階に応じて、vipassanā を教導するのである。