南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#27-7

苦聖諦とはすなわち、五取蘊の事であり、苦集聖諦とはすなわち、縁起であり、この二者は、合わせて諸行の法(saṅkhāra)と言い、それらは観智の所縁である。

異なる観智の段階において、あなたは、これらの行法を無常(anicca)・苦(dukkha)・無我(anatta)として観照しなければならない。

それらを了知する事も、通達する事もないならば、あなたは、如何にしてそれらを無常として観照するのか?

こういう事であるが故に、我々は、vipassanā について、系統的に指導する必要があるのである。

究極色法、すなわち、色取蘊を知見する為に、あなたは、四界差別を、物質現象は皆「色聚」

(rūpa-kalāpa)の微細な粒子によって構成されている事を見ることができるまで、修習しなければならない。

あなたは、それら微細な粒子の中の四界<注119>を見る事ができなければならないし、また、六処及びそれぞれの所縁<注120>もまた見なければならない。

この様な方式で色法を識別しないのであれば、あなたは、名法、すなわち、四種類の名取蘊を識別する事は出来ない。

故に、我々は、順序を踏み、段階に応じて、vipassanā を教導するのである

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>