南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#37-9

如何にして意門心路を識別するか

欲界心路を識別する為には、あなたは意門心路から始めなければならない。というのも、その中の心識の種類が、比較的少ないが故に。あなたは、一個の善なる意門心路から、着手することができる。

欲界善意門心路は、三個の、順序に従って生起する心によって構成されている:

1)一個の意門転向心(manodvārāvajjana):12個の名法。

2)7個の速行心(javanacitta):善心であるが故に、その名法の数は、32/33/34/35;しかし、もし不善心であれば、16/18/19/20/21/22である。

3)二個の彼所縁心(tadārammṇacitta):名法の数は、34/33/32/12/11である。

まず先に、あなたは有分(意門)を識別し、その後に、目の中の一粒の色聚を取り上げて、眼浄色(cakkupasāda)を識別する。

それがあなたの有分に顕現する時、あなたは如理作意でもって、それを以下の様に認知する:

「これは眼浄色である」

「これは色法である」

「これは無常である」

「これは苦である」

「これは無我である」または

「これは不浄である」

この様にすれば、欲界意門心路は生起する。

次に、当該の意門心路の中の、異なる心識の各種の名法を識別する。方法は、禅定意門心路の識別と同じである;

識、受または触などの、最も顕著なものから開始し、その後に、一回ごとに、一個の名法を追加していく;

先に一個識別し、次に一個加える。この様にすれば、二個の名法を識別することができる;

次に一個加える。この様にすれば、三個識別することができる;

次に一個加える。この様にすれば、四個識別することができる・・・。

あなたが欲界善意門心路の中の、一つひとつの心識の、34、33、または32個の名法すべてを見ることができるまで、修習する。

あなたは、満足するまで、この様に反復して識別しなければならない。

あなたは、色業処(rūpakammaṭṭhāna)を修行している時、一つひとつの種類の色法によって生起する所の意門心路<注278>を観察しなければならない。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>