如何にして欲界心路を識別するか
如理作意と不如理作意
禅定心路(色界または無色界意門心路)は、必ず善である。絶対に不善では有り得ない。しかし、欲界心路(五門心路、それとも意門心路の区別なく)は、善であったり、不善であったりする。
これは、如理作意(yoniso manasikāra)または不如理作意(ayoniso manasikāra)によって決定される。作意が、欲界心路が、善であるか、または不善でるかを、決定する。
もし、あなたが、一個の対象を見たとして、それを色法、名法、因または果、無常・苦・無我または不浄と見做すならば、あなたの作意は、如理作意であって、速行心は善に属する。
もし、あなたが一個の対象を見て、概念によってこれを視て、例えば人間であるとか、男性、女性、衆生、金、銀、または恒常であるとか、楽または我のものと見做すならば、あなたの作意は不如理作意であって、速行心は不善に属する。
しかし、特殊な状況の下、概念に相関する所の速行心は、善で有り得る時もある、例えば慈心を修習している時や布施、供養をしている時。
あなたがこれらの心路を識別する時、それらの間の区別を見ることができる。