南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#37-14

次に内外の名法の識別をする

色法の識別を完成させた後、引き続き、内在と外在の名法を識別しなければならない。

内在の名法の識別は、再度、意門心路の識別から始め、その後に、五門心路、それらの中のすべての善と不善の名法をっ識別する。

外在の名法を識別したいのであれば、内在の名法を識別するのと同じ様に実践するが、しかし、その他の衆生の眼門と有分(意門)を、全体的に識別しなければならない。

その後、一組の色聚の色彩が、この二つの門に顕現する時、その時に生起する所の眼門心路、及び、同一の目標を取って生起する所の多くの意門心路を識別する。

この様に、不断に反復して、内外交替し(て実践し)、かつ、その他の四門の、一つひとつの門を、満足するまで、識別する。

もし、あなたがジャーナを擁するならば、外在するジャーナ意門心路を識別するべきである。それは、その他の禅修行者の上に発生するものである。

禅定は、現代の人間世間の中においては、非常に稀なものではあるが、しかし、天界と梵天界において、あなたは、まsにジャーナの内にある衆生を見つける事が出来るであろう。

前に述べた過程と同じく、無辺の宇宙に遍及する所の色法が見える様になるまで、あなたは、徐々に識別の範囲を拡大していき、その後に、あなたは、無辺の宇宙に遍及する所の名色法を、一緒に識別しなければならない。

最後に、あなたは、智慧でもって、すべての、これらの名法と色法を確定しなければならない:

無辺の宇宙に遍及して、衆生は見えず、男性または女性も見えず、ただ名と色があるのみ、と。

名法の識別(Nāma-kammaṭṭhāna)(に関する説明)は、ここで終了する。

禅の修行がこの段階にまで到達したならば、あなたはすでに、定力を育成しており、かつ、それを運用して、無辺の宇宙に遍及する所の、28種類すべての色法<注285>、及び、53種類すべての名法<注286>を識別した。

ここに到れば、あなたは、すでに、一番目の観智ーー名色限定智(Nāmarūpaparicched-ñāṇa)を完成させたのだ、と言える。

次の法話では、我々は、観智の次の段階ーー縁起の識別(paṭiccasamuppāda)の説明をする。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>