南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#38-1

<#38>シリーズは、中国語原文P 257~p276の脚注の翻訳です。

<注259>=「観」という言葉は、時には、16のすべての観智の事を言い、それは、名色限定智と縁摂受智(名、色法を観照する智慧)を含む;

ある時には、「観」は、思惟智から始まる所の、名色法を無常・苦・無我として覚知する智慧の事を言う。

16観智に関しては、問答1-5、中国語原文P 99参照の事。

<注260>=こうした事から、名法は、1心+52心所=53種類の名法があることになる。

<注261>=89種類の心に関しては、中国語原文p31参照の事。

<注262>=

1)三界(kāmāvacara):欲界天、人道、餓鬼、畜生と地獄;

2)色界(rūpāvacara):梵天界、ただ、微細な色法があるのみ;

3)無色界(arūpavacara)名法のみがあって、色法がない。

<注263>=これらの心識に関して、詳細は、中国語原文p300の「表1d:死亡と結生」及び関連する注を参照の事。有分心に関しては、問答1-3中国語原文p174及び注151、中国語原文p174参照の事。

<注264>=「表1c:五門心路」中国語原文p271参照の事。

<注265>=意根が、すべての所縁を取ることができる件に関して、中国語原文p26に引用した経(《白毫光婆羅門経》)を参照の事。

<注266>=「表1b:意門心路」中国語原文p165参照の事。

<注267>=すなわち、四種類の色界ジャーナ。

<注268>すなわち、無色界ジャーナ。

しかし、非想非非想処定は含まない。(《清浄之道・説見清浄品》(Diṭṭhivisuddhiniddesa)(Vm.663)

<注269>=《清浄之道・説見清浄品》(Diṭṭhivisuddhiniddes)(Vm.664)

<注270>=《念処經》(Satipṭṭhāna Sutta)は以下の様に言う:「かくのごとくに、または内心において、心を随観して住み、または外心において、心を随観して住む。」(M1.114)。上記の事は、他人の心を知る事のできる他心智(cetopariyañāṇa)のことを言っているのではなく、観智の力の事を言っているのである。故に、それは、通常は、具体的な外在する名法を識別することはできない。中国語原文p23に引用した経文《蘊経》参照の事。

<注271>=ジャーナ心路とは、すなわち、色界(rūpāvacara)または無色界(arūpāvacara)心路である。

<注272>=下線のある五個の心所が、五禅支である。

<注273>=一境性:定(samādhi)の同義語。

<注274>=美心所は、合計25種類ある、その内の19種類は、通一切美心心所である。

<注275>=身/心軽安:身=三種類の名蘊(受・想・行)の事;

心=識蘊。それらは、6対の善名法の性質、特徴である:

1)軽安(掉挙・不安と相反する)

2)軽快性(昏沈・睡眠と相反する)

3)柔軟性(己の見解に固執する事、傲慢と相反する)

4)適業性(その他の諸々の蓋と相反する)

5)練達性(無進行等と相反する)

6)正直性(虚偽、欺瞞、詐欺などと相反する)。

名身に軽安などの素質がある時、色身もまた、軽安等に変化する。故に、仏陀は、これらの名法の素質を二種類に分類した。

<注276>=「表1a:禅定心路」中国語原文p84参照の事。

<注277>=詳細は、問答3-5、3-11、7-9、7-11、7-12及び《アビダンマッタサンガハ》を参照の事。

<注278>=色法を識別する時、すべての種類の色法を、皆、識別しなければならない。しかし、観の修習の時(その無常・苦・無我の本質を観照する時)、ただ、完成色のみを観照する。中国語原文p223「表2a:28色法」において、すべての異なる種類の色法を列挙した<第四講 如何にして色法を識別するか>では、如何にしてそれらを識別するかを説明した。

<注279>=「表1b:意門心路」中国語原文p265参照の事。

<注280>=詳細は、中国語原文p265の表1bと、中国語原文p271の表1cを参照の事。

<注281>=出世間心は、この段階においては、いまだ体験する範囲内ではないことを知っているべきである。

<注282>=時節生食素八法聚などに関しては、中国語原文p189参照の事。

<注283>=六種類の基本的色聚とは:

1)眼10法聚。2)身10法聚。3)性10法聚。

4)心生8法聚。5)時節生8法聚。6)食生8法聚。

中国語原文p211及びその後の内容を参照の事。

<注284>=実際には、あなたは、すでに、63種類の色法を識別したが、しかし、ここにおいては、54種類を識別するだけでよい。その理由は、中国語原文p213及びその後の説明を参照の事。

<注285>=28種類の色法に関しては、中国語原文p223を参照の事。

<注286>=53種類の名法に関しては、注260、中国語原文p257参照の事。

 <翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>