南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

★『教海覚舟』<教えの海悟りの舟>(7-9)(私家版)

世間的な財産を手に入れた人々は、嫌でも、争奪戦の苦を引き受けなければならない。

また、政治・官僚によって引き起こされる多くの苦悩を見てみよう。

当事者は、死後、他人を鞭打った悪行が原因で、悪趣に生まれ変わる。

世間的な財産を手に入れるのは苦であり、世間的な財産を守るのもまた、苦である。

世間的財産は、禍の元である。

どれだけ多くの人々が、これ故に、死後、悪道に堕ちた事か。

故に、智者は、世間的欲楽の過患を見て、それを捨棄し、世俗の生活から遠く離れて、出家し、修行する。

愚者には、世間的欲楽の過患が見えない為、彼らは煩悩によって誘惑され、引き続き欲楽に粘着し、今生において苦の味を味わうだけでなく、来生においてもまた、悪道に堕ちるのである。

(7-10につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>