Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

信仰するな

安倍元首相を狙撃した山上容疑者に関する情報が次々と上がってきていて、多くの人々の涙を誘っています。

似非宗教による霊感商法、異常な献金・・・私は以前、創価○会に誘われたことがありますが、人一人勧誘するごとに、所属組織での、身分・肩書が昇進すると聞いたので、お断りしました。そんなのは宗教ではないからです。

ゴータマ仏陀はいいます。

《信仰するな》

ゴータマ仏陀の教えは、

<輪廻はある、それが嫌なら解脱しなさい>

というものですが、

経典では

「『輪廻はあるのか?』

と質問した人に対して、仏陀は、無言で応じ、返事をしなかった」

とあります。

それは、「輪廻はある」と教わった人が、それは本当であるのか、その内実は何であるのかを、

修行(サマタ・vipassanā )を通して、

自分自身で確認しようとせず、宗教指導者の言葉を鵜呑みにしたまま、

<己の人生を他人に預けてしまう危険性>

<権威に依存する危険性>

を諌めたからです。

ゴータマ仏陀はいいます。

《信仰するな》

《微妙なる微細な世界、存在の本質とは、一体どの様なものであるか、自分で確かめなさい》

ゴータマ仏陀の教えの真髄である所の 

【無常・苦・無我】は、

(禅定に入った後、禅定の力を借りて行う所の

観=vipassanā の実践を通して)

己自身で確認するものであって、信仰するものではないのです。

何度でもいいます

《信仰するな》

人生の苦しみは、お金(献金・お布施)で解決できない。己自身の業(心の癖)と向き合い、業を乗り越える事・・・

それが想像を絶する困難な事であっても、一生の内、一ミリでも前進できればいいではないですか?

山上容疑者の様な、似非宗教に巻き込まれて、苦しむ人がこれ以上生まれません様に。

<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/

Paññādhika Sayalay 般若精舎>