自浄其意
2600年前、ゴータマ仏が悟りを開かれた後、彼を慕う人々によってサンガが形成されました。。。。。。 初期のお弟子さん達は優秀でしたが、時代が下ると、色々なタイプの人間が集まって来たのでしょう。。。。。。。。 それに伴ってトラブルも増えて行きます。 ゴータマ仏は、四具の托鉢を出家生活の基盤に置きましたから、サンガ周辺に住む人々との調和を大事にしました。。。。。。 その為に【出家者はあれはしてはいけない】【これはしてはいけない】と、戒律がどんどん増えて行きます。。。。。。 ある時、ある人がゴータマ仏を訪ねてきて、質問します。 「あなたはあれをするな、これをするなと227条もの戒律を設けたけれど、多すぎて私には覚えられない。どうしたらよいのか?」。。。。。。。。 ゴータマ仏曰く 「227条が多すぎて覚えられないのならば、一つだけ覚えてください。心を清らかにすること、【自浄其意】を実践して下さい」。。。。。。。。。。。 「いやいや、【自浄其意】と言われても、何をどうして良いか分からない」 仏「それならば227条を守りなさい」 この逸話は、巷に流布する禅問答よりは分かりやすいですね。。。。 【自浄其意】の具体的な実践方法としては、戒律順守、和顔愛語、四正勤、八正道等があります。。。 お好きなものを、お一つ、如何でしょうか???? 追加:タイや緬甸等、原始仏教継承の地では、出家の比丘は今も227条の戒律を守っています。ただ、227もの条項を覚えられないのは現代の比丘方も同じで、最重要の14条は絶対に守らなければならないけれど、残りの条項は、違反した場合、上位の指導者に報告、懺悔すればそれで許される、とのことです(タイのアチャン・チャー系列の森林僧院で聞きました)。。。 Sayalayは正式の比丘尼ではない為、多くて10条(沙弥戒とほぼ同じ)、少ない人では、5条の人もいます。