南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

自浄其意

2600年前、ゴータマ仏が悟りを開かれた後、彼を慕う人々によってサンガが形成されました。。。。。。             初期のお弟子さん達は優秀でしたが、時代が下ると、色々なタイプの人間が集まって来たのでしょう。。。。。。。。                 それに伴ってトラブルも増えて行きます。      ゴータマ仏は、四具の托鉢を出家生活の基盤に置きましたから、サンガ周辺に住む人々との調和を大事にしました。。。。。。                        その為に【出家者はあれはしてはいけない】【これはしてはいけない】と、戒律がどんどん増えて行きます。。。。。。                   ある時、ある人がゴータマ仏を訪ねてきて、質問します。             「あなたはあれをするな、これをするなと227条もの戒律を設けたけれど、多すぎて私には覚えられない。どうしたらよいのか?」。。。。。。。。                              ゴータマ仏曰く              「227条が多すぎて覚えられないのならば、一つだけ覚えてください。心を清らかにすること、【自浄其意】を実践して下さい」。。。。。。。。。。。                  「いやいや、【自浄其意】と言われても、何をどうして良いか分からない」                 仏「それならば227条を守りなさい」    この逸話は、巷に流布する禅問答よりは分かりやすいですね。。。。         【自浄其意】の具体的な実践方法としては、戒律順守、和顔愛語、四正勤、八正道等があります。。。               お好きなものを、お一つ、如何でしょうか????                                          追加:タイや緬甸等、原始仏教継承の地では、出家の比丘は今も227条の戒律を守っています。ただ、227もの条項を覚えられないのは現代の比丘方も同じで、最重要の14条は絶対に守らなければならないけれど、残りの条項は、違反した場合、上位の指導者に報告、懺悔すればそれで許される、とのことです(タイのアチャン・チャー系列の森林僧院で聞きました)。。。             Sayalayは正式の比丘尼ではない為、多くて10条(沙弥戒とほぼ同じ)、少ない人では、5条の人もいます。