南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(39ー1)(私家版)【172/360】

2.次生受業 7番目の速行心は「次生受業」を生じる。この業は、その造られた所の、次の一世に熟する。もし、当該の世において、十分な縁がなくて、それを熟させることが出来ないならば、それは無効業になる。パオ森林僧院に、一人の比丘尼がいて、彼女が過去世を観察した所、彼女はある世において、メスのヒョウであり、一頭の子供を連れていた。ある日、狩人が彼女の子供を攻撃した。母ヒョウは、動作は非常に素早く、反撃能力も高かったが、殺生の業を犯すのが嫌で、身体をもって子供を守り、その為に、矢に射たれて死んだ。。  もし、母ヒョウが狩人に反撃して狩人を殺したならば、殺生業を犯した事になる。そうなれば、四悪道に落ちる果報を受けなければならない。。。             母ヒョウは、殺生戒を守り、己の命を犠牲にして子供を守った為、死後、天神に生まれ変わった。これは、次生受業と言い、良い果報に属するものである。