怒らない人になる
若い頃に、中村元博士翻訳のパーリ仏典を読んでいましたら、 『怒れる人々の間にあって、あなたは怒らない人になれ』とありました。。。 いやいや、無理でしょ! 孫の幸せの為に、家の事は祖母が奮闘してくれていましたが(父母が離婚した為)、一歩外に出れば、人種差別、国籍差別(注)、男女差別、嫉妬、マウント、悪口(アッコウ)……ありとあらゆる悲しい出来事が充満していましたので、正義感の強い私は……………
<こんな社会、どうにかせんとならん!> と怒ってばかりいたものです。。。 でも、まぁ、だんだんに分かって来ました。。。 人は、愛別離苦、怨憎会苦、四苦八苦を体験したいが為に、わざわざ、この世に生まれて来ているのではないかと思う程、皆(勿論自分も)、心が未熟のまま生まれて来ていて、(心の)混乱から抜け出せない。。。。。。 紛争は大きなものから小さなものまで、決して絶える事はない。。。。。。。。。。。 他人を変えることは出来ない。 そうだ!己が変わろう…… そう思い定めて仏法を学び、安般念を続けていましたら、私に〈怒っている暇〉はなくなりました。。。 少し時間がかかりましたが、どうやら『怒らない人』に、一歩近づけた様です(頭で【怒ってはならない】と言い聞かせても無理ですね。さてさて仏陀の妙法は?)。。 行く道は定まり、さらなる精進が待っています。。。。。。 注=私は台湾が日本の植民地であった時代に移民してきた台湾人の末裔。在日台湾人三世。