南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(62ー13)(私家版)

「集諦」はどこから来るのか?         集諦とは何であるか?             「集諦」とは苦の原因であり、それは即ち無明と愛欲である。。。           結生識は、一世の中において、一番目に出現する心識であり、果報心である。その因は、必ず過去世にある。結生の瞬間にある訳ではない。結生識は果であり、因と果が同じ一つの心識刹那の中で生起する事はできないが故に。。。            無明の縁により行あり、行の縁により識あり。この中の無明と行は、過去世の無明によって造られた業(行)を言い、これによってこの一世の苦諦が生じるのである。。   もしこの一世で、無明と愛欲を断じないのであれば、衆生はまた引き続き、業を造り続ける。業が果報を産むとき、また次の一世が生じる。故に、生命の流転はこの様に継続して行く。。。              無明と愛欲が断じられないならば、輪廻が中断することはない。これらの事は、第八章で、再度解説する。