Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(84ー17/18)(私家版)

6.7覚支              (1)念覚支。(2)択法覚支。(3)精進覚支。(4)喜覚支。(5)軽安覚支。(6)定覚支。(7)捨覚支。      7覚支の中において、択法覚支は慧心所、即ち、名色法を如実に知見する所の観智である。軽安は心と心所、二者の軽安を言う。捨覚知支は遍一切美心心所の中捨性心所を言い、捨受の事ではない。7覚支は、2つのグループに分ける事ができる。択法、精進と喜の3個の覚支が一組。心の軟弱無力を退治する。例えば、禅の修行の時に、昏睡を感じたり、禅の修行に興味がもてなかったり、心が軟弱無力の時は、択法覚支、精進覚支、喜覚支を育成するのが良い。軽安、定、捨の3個の覚支は、又別のグループである。心の激動を退治する。例えば、初めての禅修行で、いきなり光がやつてきた。2回目の禅修行では、期待に満ちて望んだが、情緒が激動し、心が定まらない。この様な時は、軽安覚支、定覚支、捨覚支を育成する。以前の体験を捨てて初めて、心は平安になる。心が平安になった後、定を感じ、軽安を感じる事ができる。情緒が激動している時に、択法覚支、精進覚支、喜覚支を育成するならば、火は激しく燃えて欲しくはないのに、火の中に、枯れ草を投げ込む様で、火は更に燃え盛る。この時に必要なものは、湿った草であり、湿った草とは、即ち、軽安覚支、定覚支、捨覚支である。バランスは、修行にあたっては、非常に重要である。我々は己の心境が、今ここにおいて、どの様であるか、激動であるか、軟弱であるか、精進であるか、散乱であるかを、知らなければならない。散乱している場合は、択法覚支、精進覚支、喜覚支を応用しなければならない。この様にして初めて、修行は進歩する。念覚支は、二者のグループをバランスする。即ち、二者のグループの内、どちらかが強すぎる事のない様にするのである。