Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

キリストの赦し

キリストが十字架の上で磔になる時、多くの人々が彼に石を投げました。。。。。。    単に、皆がやるから俺も俺もか、彼の弟子、彼の仲間と思われたくないからなのか、新しい思想を齎した彼が憎かったのか(キリストはユダヤ教の旧弊を批判したので、ユダヤ教の司祭達に恨まれていた)、その辺りの深い事情は分かりませんが、その時キリストの遺した                   「神様、彼らをお赦し下さい。彼らは自分が何をしているか、知らないのです」………                      と言う言葉の重要性は、よくわかります。。。。。。。。                仏教では三毒=貪、瞋、痴と言います。この痴は、四聖諦を知らない事と定義しますが、又、因果応報を信じない事、とも定義できます。。。。。。。                キリストは、今となっては、聖者であると分かりますが、当時の人々、弟子以外はあまり良く理解出来なかったのでしょう。。。。。。。。                  で、石を投げた。。。            これは業(カルマ、カンマ)になります。非常に重いです。。。。。。。。             仏教では、阿羅漢を、阿羅漢と知らずに侮蔑したなら、非常に重い業になる、と言います。。。。。。。             「いやいや、当の阿羅漢が自分は阿羅漢だと宣言していないし、私は彼が阿羅漢だとは知らなかった」……………                          と言っても、駄目なのだそうです。。    阿羅漢を阿羅漢と見抜けなかった己が、   間抜け、と言うことになります。。。       キリストは、因果応報の恐ろしさを知らないで、聖者に石打つ愚かな群衆に対して、神に許しを乞うてくれましたが、仏教は創造神を立てないので、神からの許しはありません。100%、自業自得となります。。                仏教の方が厳しい、という事です。