Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

心身パラドクス

1月10日のブログに 《老いても心身健康でありたい》 と書きましたが、実は、心身は己のものではありません。。。         私が30代の頃に、タイの森林僧院に仏法を学びに行くようになって、僧院の比丘尊者から「心身は己のものではない」と教わった時、その意味が分からず、又、これが仏陀の教えならば、どの様に生きればよいのか、己の価値観をどの様に再構築すれば良いのか、頭が混乱してしまい、文字通り、膝から崩れ落ち落ちるかと思う心境になりました。。。。。              後に、仏教書の翻訳と、座禅瞑想の修行を通して、心身は己のものではない、という仏陀の教えが理解出来る様になりましたが、この両輪がなければ、今でも、この教えを受け入れる事が出来なかったかもしれません。。。。。。。。                        心身は己のものではない。けれども、心身は健康に保たれなければならない。。。。       体の病気は、防ぐ事は出来ない面もありますが、心は絶対に健康でありたい(心は四正勤、八正道で整える)。。。。。。           心身が己のものでないことを悟るためには、心身の健康を保つ必要がある、というパラドクスを、真の仏教徒は生きなければなりません……………身体はともかく、心は絶対に、健康でなければなりません。。。。                  健康な心だけが、悟りを得、覚醒することが出来るからです。。。。。                     追加:20代の頃に、仏陀の教え「己がすでに己のものでないのに、子が己のものである訳がない」と言う教えに触れていましたが、後半が気になって、前半を読み飛ばしておりました。前半が分からなければ、後半も分からない、というオチでした。