Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

涅槃

最近よく「ああ、もう充分に生きた。涅槃したいな」と思う事があります。。。。。           以前、【日本では、涅槃は、死ぬことだと誤解されている】と聞いた事がありますが、私が言うのは、本物の涅槃=輪廻からの離脱、解脱の事です。。。。。         解脱と言うと、何だか過激な新興宗教の、人寄せ宣伝キャッチコピーの様で、胡散臭いのですが、仏陀の教えでは、束縛から脱する=己の心身を縛る所の、束縛の縄を解いて、自由へと羽ばたく、即ち、輪廻の苦痛から脱する、と言うことです。。。。。。                 世の中の出来事は、積み木崩しの様ですし、人間関係もまた積み木崩しの様です。。。。。。。                 ゴータマ仏陀の《この世は苦と苦の止滅しかない》という教えがよく分かります。。  輪廻に始点はなく、人生はメビウスの輪の様に、盲目に経巡っており、又、我々有情は、五蘊縁起、即ち、心身の条件反射の中で、悶ているだけ、の様です。。。。              他人は変えられないので、他人と諸々の事柄で、争う必要はない。。。。。。           ある日、そっと、涅槃する。             それは、こよなき幸せに違いない。。   追加:仏陀は『仏縁のない者は、私にも救えない』と言いましたが、確かに、仏縁のない者との対話は、空回りして切りがない。。。。。。。。。。。                                 ゴータマ仏陀涅槃500年後に出現した大乗仏教では、菩薩行を重視し、涅槃を目指すものは利己者であると、批判しました。しかし、肝心のゴータマ仏陀自身、涅槃されていますから、この説は成立しません。涅槃を目指すか、菩薩行を歩むかは、個人の選択の自由、と言う事になります。。。。。