Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

お経(CD)の整理

今日は、手持ちの、パーリ語ミャンマー語タイ語のお経(CD)を整理しました。。。                    これらのCDの中で、一番好きなのはパーリ語のお経、次はタイ語版てす。。。                                ミャンマー語版は、私、ミャンマー語不案内な為に、感動して一心に聞き入る、という所までは、行きません。        40年前、タイの森林僧院でパーリ語の【念処経】を聞いた時は、何故か懐かしさで胸が一杯になり……デジャブでしょうか……夕闇迫る深い森の中の坐禅堂で、ホロホロと泣いたものです。。。                 今、気に入っているお経の内の一つに、パーリ語版【般若心経】があります。。。    【般若心経】(金剛経)は、ゴータマ仏陀涅槃後、原始仏教大乗仏教へと変化していく過程の途中に現れたお経で、原始仏教を否定した部分もある、と聞きました。。。                      それは例えば、観世音菩薩が《シャーリプトラよ。君に教えて上げよう。色は空なのだよ》と述べている所。。。           シャーリプトラ尊者はゴータマ仏陀の一番弟子で、かつ、阿羅漢でしたから、この呼び掛けはシャーリプトラ尊者だけでなく、ゴータマ仏陀をも馬鹿にしているのだ、と某仏教学者はいいます(阿羅漢を無価値であると否定して、大乗の菩薩の優位的登壇、という訳です【維摩経】も同類)。。。              ただまぁ、そこは横に置いて、手持ちのパーリ語の【般若心経】(CD)は、日本に流布する漢訳の様に、ただ平板に唱えているのではなく、インド風のリズ厶に乗って、軽快に歌っているもので、漢訳より柔らかく耳に馴染みます(お経は、僧侶が威厳を保つ為の道具ではありません。楽しく聞き、よく理解し、理解したら実践するものです。)。。。                              ここでは、ゴータマ仏陀が〈無我〉と述べていた概念が〈空〉(スンニャータ)という言葉に置き変わっている事に注目すると、何らかの学びがあると思います(原始仏教では〈無我〉(アナッタ)が多用され、〈空〉は偶にしか出てきません。大乗になると〈空〉が多用される様になります。無我=空 です)。。。。                              補足:色=身体または物質の構成要素。物理学では素粒子、仏教では地界、水界、火界、風界とする。              空または無我=(身心・物質が)刹那に生滅しているが故に実体がないこと、または存在の本質は、因・縁生起であるが故に実体がないこと。                               Pannyaーadhika Sayalay           パオ森林僧院ヤンゴン分院所属。般若精舎。。