<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
(二)[瞋恚蓋の対処法]
1、慈心禅
心内に憤怒が生起して止みがたい時、まず、憤怒に至った原因を探すのをやめて、憤怒の心に注意を注ぎ、かつ、憤怒が消滅するまで、不断に心の内で以下のように黙念する:
「憤怒、憤怒・・・」。
憤怒が再度、生起したならば、再び同様の方法で、対応する。
その後に、念(=想い)を転じて、一人の、己自身が敬愛している人を思い浮かべ、かつ、彼に対して慈愛を散布する:
「願わくば、この人が楽しくありますように、楽しくありますように・・・」。
一心にただ、その人の、楽しいという感情を感受する。その後に、一切の衆生に、慈愛を散布する:
「願わくば一切の衆生が楽しくありますように、楽しくありますように・・・」
心内において、一切の衆生の、楽しいという感情を感受する。
次に、再び、己自身に近い人を思い起こし、同様の方法で、彼に対して慈愛を散布する。
その後に、再び一切の衆生に慈愛を散布する・・・。
このように、交互に、一人の人間と、一切の衆生に慈愛を散布すれば、瞋恚と怒りは、徐々に消滅する。
慈愛は一種の柔和なエネルギーであり、それは我々の修行を、更に順調に進むようにさせてくれる(+効果がある)。
常々、慈愛を散布する事は、瞋恚と怒りの蓋が生起する事を避けることができるだけでなく、定力の向上にも役に立つ。
(5-16につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は
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<「掌中の葉」(シッダッタ学院)中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>