南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

パオ・セヤドー弘法記念「顕正法蔵」(翻訳文)~5-6

8-3 息の全身(=全体)

ある種の禅修行者にとって、禅相は、この段階で出現する可能性がある・・・もし、あなたが毎回の坐禅において、長時間、定力を保持できるならば。

しかし、もし、毎回の座禅の時に、長い、また短い息を、静かに、一時間ほど、専注することができ、かつそれを何日も続ける事ができるのに、それでも禅相が出現しないのであれば、あなたは、次の段階に進むべきである。

彼はかくの如く訓練する:

『私は(息の)全身(=全体)を知覚しながら、息を吸う。』

彼はかくの如く訓練する:

『私は(息の)全身(=全体)を覚知しながら、息を吐く。』

ここで、仏陀は、あなたに同一地点の上を経過する、息の始まりから終わりまでを、持続的に知覚するように教えている(全息;息の全身、全体;息の始め、途中、最後)。

あなたが、このように修行する時、禅相が出現する可能性がある。

もしそのようであれば、あなたは注意力を、急いで禅相に移してはならず、引き続き息を覚知し続ける事。

もし、同一地点において、毎回の呼吸毎の、最初から最後までの息を、静かに、約一時間ほど、知覚することができても、なお、禅相が出現しないならば、あなたは、次の段階に進むべきである。

(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。(5-7につづく)

★誤字脱字を発見された方は、<菩提樹文庫>まで。

ご協力、よろしくお願いいたします。

<パオ・セヤドー「顕正法蔵」2008年中国語版→日本語訳出

翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>