南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #15-1

如何にして禅定を育成するか

如何にして禅定を育成するべきか?

止禅には合計40種類の業処があり、その内のいずれか一種類を選んで、禅定を育成する為の修習をする事ができる。

どの種類の業処を選べばよいか、決定する事ができない人は、入出息念(ānāpānasati)から始めるのがよい。

大部分の人々は、入出息念または四界差別を修習する事を通して、禅の修行を成就させる事ができる。

こうした事から、我々は、如何にして入出息念の修習を行うかを、簡単に説明したいと思う。

如何にして入出息念を修習するか

仏陀は《大念処經》の中において、入出息念の修法を教導している。

仏陀は、以下の様に言う:

「では、比庫たちよ。

比庫は如何にして身随観身(身体に随順して、身体を観ずる事)において住するのか?

比庫たちよ、

ここにおいて、比庫は林野に赴き、木の下に赴き、または空き地に赴き、結跏趺坐して座り、その身体を正直にし、念を面前において[業処の禅修行を行う]

彼は、ただ入息において念じ、ただ出息において念ずる。」

次に、仏陀は入出息念を教導する:

「入息が長い時、『私の入息が長い。』と了知する

息が長い時、『私の出息が長い。』と了知する

入息が短い時、『私の入息が短い』と了知する

出息が短い時、『私の出息が短い』と了知する

彼は学ぶ:『私は全身(息全体、以下同様)を覚知しながら、入出をする。』

彼は学ぶ:『私は全身を覚知しながら、出息する。』

彼は学ぶ:『私は身行(息の出入、以下同様)を静かにして入息をする。』

彼は学ぶ:『私は身行を静かにして出息する。』」

(D . 2.374;M。1.107)。

 <翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>