南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#29-10

あなたは、再度、入出息念または白遍第四禅を復習し、(定に)入らなければならない。

強くて力のある、かつ燦々と輝く光明を通して、約一分間、己自身に対して慈愛を散布し、その後に、好ましい人、次に、中立的な人、嫌いな人に、慈愛を散布して、第三禅に入る。

その後、己自身に、短時間、慈愛を散布し、次に、別のグループ、異なる人選による、三種類の人に慈愛を散布する。

以下の事を忘れない事。

四種類の方式の、その一種類毎に、彼らに対して、「この善き人が、危険を免れます様に」等の

思いに基づいて、慈愛を散布し、かつ、一種類の方式毎に、すべて第三禅に到達する必要がある事。

この様にして、あなたは好ましく思う者、中立の者、嫌いな者という、この三種類の人々に慈愛を散布する時、毎回、異なる人選をする。

この様にして、何度も、異なるグループの、四種類の人を交替で(修習)する。

多数回、何度も重複し、あなたの心をして、持続的に、間断なく、差別なく、慈愛を散布せしめる。

あなたが、差別なく、三種類の人々の中の、どの様な人間に対しても、慈心ジャーナを育成出来た時、あなたは、「限界突破」(sīmāsambheda)を成就することができる。

異なる種類の(人々と)、個人の間の限界を突破した後、あなたは、シャーリープトラ尊者が教え、かつ《無礙解道》(Paṭisambhidāmagga)に記載されている方法によって、更に一歩進んで、慈心を修習する事ができる。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>