南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#29-16

如何にして捨を修するか

捨梵住(upekkhā)を修習する為に、あなたは、先に白遍を復習して、第四禅に入り、その後に、一人の中立的な、生きている同性の人物を選び、彼に対して、慈、悲、喜を修行して、それぞれの種類ごとに、第三禅に到達する様にする。

第三禅から出た後、前の三種類の梵住の欠点、すなわち、それらは感情的で、好きや嫌いの感情に近く、興奮と欣喜に近いという事を思惟をし、その後に、中捨を伴う第四禅の平静さを省察・思惟する。

ここにおいて、

「この善き人は、業の所有者である」

(ayaṃ sappuriso kammassako

の方式でもって、その中立的な人物に対して、中捨の心を育成する。

この様に、不断に、繰り返して修行し、第四禅を成就させて、五自在の練習をする。

慈、悲、喜における第三禅の支援の下、あなたは多くに時間を使わずとも、捨心第四禅を成就することができる。

次に、一人の、あなたが尊敬または敬愛する人、極めて親愛な人、嫌いな人に対して修行する。

その後に、己自身、尊敬または敬愛する人、中立的な人、嫌いな人に対して、あなた方の間に存在する限界を突破するまで、修行する。

最後に、上に述べた132種類の方式でもって、無辺の宇宙の一切の衆生に対して、捨心を遍満する。

これが、四梵住を修習する方法である。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>