Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳『親知実見』Knowing and Seeing #33-5

1)眼(目)、耳、鼻、舌と身十法聚は、それぞれの感官の内部に分布しており、十番目の浄色(pasāda-rūpa)は、すなわち、それぞれの依処である。

五種類の色依処(vatthu)(眼、耳、鼻、舌と身処)はまた、五種類の色根門(dvāra)<注161>でもある。

2)心十法聚は、心臓の中の血液に位置する。

十番目の心処色(hadaya-vatthu)もまた依処であるが、しかし、それは意門(有分)ではない。

というのも、意門は、心十法聚の中の十番目の色法によって、はじめて生起する事ができるのではあるが、しかし、それは名法に属しているからである。

ある一つの所縁が、五根門の一を衝撃する時、同時に六番目の門(意門、すなわち、有分)<注162>をも衝撃する。

例えば:色彩が眼門(浄色、眼十法聚<注163>の中の、十番目の色法)を衝撃する時、また同時に、意門(有分)を衝撃し、意門は、心十法聚<注164>の中の、十番目の色法に依存して生起する。

当該の色彩は、まずは、先に、一個の意識によって「収取」(収め取られ)され、次に眼識(が生じ)、その後に、一系列の意識(が生起する)。

音声が耳門を衝撃する時、すなわち、耳十法聚の中の、十番目の色法耳浄色を衝撃する時、上記の原理と同様の事が起こる。

香所縁などもまた、同じである。

同時に五門と意門を衝撃する所縁以外に、なお、意門(有分)をのみ衝撃する所の所縁ーー六種類の法所縁<注165>がある。

<翻訳文責: 緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>