翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(2-15)
《アビダンマ論》 が言及・解説する所のものは、すべて究極諦である。
究極諦とは、それぞれの自性(sabhava)によって存在する法の事で、これらの法は、最終的に存在していながら、更にこれ以上は、分解できない単位のものを言う。
それら各自の自性によって存在する法とは、何であるか?
例えば、大地の事を想う時、あなたはそれが硬いものである、と感じ取る;
火界の事を想う時、熱さを感じ取る。
「硬さ」は大地の自性であり、「熱さ」は火界の自性である。
我々は、常々、地水火風という言葉を耳にするが、その内の地は、大地自体を言うのではなく、それが擁している所の自性を言うのである。
この事は、真っ先に知っておかねばならない。
大地全体は、一個の世俗諦であり、それが擁している所の自性「硬さ」こそが、究極諦である。
あなたの骨を揺らしてみたならば、どの様な感じを得るであろうか?
骨の地界は非常に鮮明である。
故に骨は世俗諦であり、それが擁している所の「硬さ」こそが、それの特相(特徴)であり、それが、とりもなおさず、究極諦なのである。
(2-16につづく)
★句読点は中国語原文を優先尊重。
<願以此功徳、早日証得涅槃楽>
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/
Paññādhika Sayalay 般若精舎>