Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-33)(私家版)

貪と瞋は、同時に生起する事は出来ない。

というのも、貪の本質は執取であり、それは捉えて離さない事を意味する;

しかし、瞋の本質は反抗であり、それは、心による反撃、または破壊、排斥を意味する。

故に、貪は執取、瞋は排斥で、(その性質は)ちょうど真反対となる。

故に、《アビダンマ論》において、貪と瞋は、同時に生起する事は出来ない(と書かれている)。

ただし、すべての不善心には、必ず痴が存在する。

痴は、一切の不善の根本である。

ただ、8個の貪根心の中においては、貪が比較的に、顕著である。

この事から、貪根心は、貪一個のみが原因である、という事ではない、事が分かる。

(3-34につづく)

★句読点は中国語原文を優先尊重。

<願以此功徳、早日証得涅槃楽>

   <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/

    Paññādhika Sayalay 般若精舎>