Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

般若の独り言~方円考

今朝は大変に寒く、アンカを入れた布団から、全然出られないので、布団の中で、少しばかり考え事をしました。

若い頃読んだ禅宗系の本(日本語)に、

「心は、水の様に、方円に従うのがよい」と書いてあり、その細かい説明もありましたが、私はなかなか、納得がいきませんでした。

今、少しばかり、<パオ・メソッド>に依拠して、サティ(正念)の訓練をする様になって、上の事柄について、「こういうことかもしれない」と、思いましたので書いてみます(凡夫レベルの考察です)。

心は水の様に、その流れに従って、方(四角い器)、円(丸い器)に従えばよい、という説明に、若かった私は

「それは Yesマン になれということ?

それなら、私にはできないな」

と思ったのですが、

方・円を、その場その場で、対応を迫られた時、

方= 厳しく四角でいくか = No を言う、

円= 丸く優しく受け入れるか = Yes を言う、

と理解して、

自分の心にサティを入れながら、その場その場、最善を選択する事、ではないか、と布団の中で考えました。

Noと言った為の後果、Yesと言った為の後果は、甘んじてすべて己自身で受け入れる。

出来事の 良し悪しへの立ち位置、甘んじてすべてを受け入れる観点は、メタ観点(全体を大きく俯瞰できる、公平な観点)でありたい、と思います・・・

メタ観点を得るには、私利私欲、偏見から離れた所の、高所から俯瞰した、真理を知る、鳥の目が必要ですが、これ自体が、凡夫には難しい。

まずは、八正道を一歩づつ。

  <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/

   Paññādhika Sayalay 般若精舎>