ウクライナがロシアに侵攻されて、大変な惨事になっています。
私は、仏教が好きで、基本、インド、東南アジアの文化が好きですから、その分、欧米の歴史、文化、哲学には疎いです。
ただ、第二次世界大戦以降、世界は、暴力で問題を解決する方法を避け、対話を重視してきたことは、私でも理解できます。
ところが、ここへ来て、このロシアの暴挙です。
息子のブログにも、
【この80年の間の、世界における、血のにじむ努力は、何だったのだ?】
という、悲痛な叫び声が聞こえます。
仏教で言えば、出家の比丘、比丘尼(サヤレー含む)は、戒律で、非暴力を誓っていますから、軍人になって、戦争に参加する事はできません。
しかし、仏教は、すべての戦争に反対するのではなく、侵略者への、愛国の防衛反撃戦争は肯定しています。
その時に、もし、出家者が軍隊に参加したいのであれば、還俗してから、という事になります。
スリランカのサンガは、一たび出家すると、還俗できない制度ですから、祖国に危機が訪れた時、出家者の心内は、複雑なものになるかもしれません。
タイ、ミャンマーは、一時出家制度に基づいて、還俗すること自体に、障礙はありません(パオ・セヤドーは、仏教徒が、聖と俗を行ったり来たりする、一時出家制度は、あまり賛成でない様です)。
これ(還俗を許す一時出家制度)は、仏教サンガに内包される制度であって、どちらがよいか、という問題ではありませんが、戦争は、起きて欲しくない、決して起きてはならないものだと、思います。
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/
Paññādhika Sayalay 般若精舎>