Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

原始織りの道具

以前に公開をお約束しました、原始織りの道具(一部分)の写真です。。。                   40年前に、タイのカレン族の織り手の方から、分けて頂いたものです。。。                        一番左の二本の棒は、整経完了した縦糸を固定するもの(身体側用)、その右隣は横糸用のシャトル(青い糸の絡まったもの。40年前のままです)。。。           その隣は、縦糸のもう一つの端(壁側方面)を固定するための太棒。。。                     一番右に写っているのは、縦糸を直接身体に固定するための、腰バンド…………後側に体重を存分に掛けても伸びたり、壊れたりしない様、強靭な豚皮でできています。。。               シャトルと腰バンドの間に写っている白っぽい板状のものは綜絖ですが、これは日本で、最近購入したものです(原始織りに適した、もう少し軽くて小さいものを、中国の業者に発注済み。届くの待っているところ〜注1)。。。                 本来の原始織りは<糸綜絖>を使います。それも、自分で作ります。。。            生来せっかちな私は、糸綜絖を作るなど、悠長なことはできませんし、糸綜絖は、ヘナヘナしていて、使いこなすのも難しいです。。。                  機織り機の歴史が、原始織りから、やがてイザリ織り、高機と進展していくのは、必然の成り行きなのでしょう。。。                  ただ、その辺に落ちていそうな棒切れを集めて、公園などで、何の気負いもなく整経し、整経完了したら、その縦糸の端を木の枝に引っ掛けて、チャッチャッと機織りする 山の民 を見ていると、《高機(や卓上機)がないと機織りができない!》と思い込んている文化人の狭隘な囚われは、綺麗サッパリ、一刀両断されます。。。             この世で、原始的な生活をしている民族に接すると、何故かホッとするのは、彼らから                   「もう少し肩の力を抜いて生きようね」    と言われているから、かもしれません。

(注1)ブログに上の文章を書いていましたら、中国に注文してあった 板綜絖が、届きました。。。                     9cm*18cm*2mmの薄い板を、綜絖の形にくり抜いたものです。これなら軽いので、腰の力だけで、縦糸をピンと張らなければならない原始織りに最適です。。。   ただし、横幅最大18cmですから、織れるのは、ベルト、肩紐の様なもの、仕立てて、小さなポーチにする、くらいになります。