南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(48ー4)(私家版)

聖者(ソータパナ、サターガーミ、アナーガーミ、阿羅漢を含む)は、無想有情天に生まれないし、又、悪趣にも生まれない。というのも、既に有身見を捨て去っているが故に。有身見を捨て去れば、その者がその前になした悪業は、悪趣に生まれ変わる様に誘引する力を完全に失うのである。例えば、アングリマーラは999人の村人を殺したが、これは彼の悪業となる。しかし、仏陀に出逢って後、彼は刃を下ろして比丘戒を受け、阿羅漢を証した。彼がソータパナ道を証した時、有身見は取り除かれた。もし、彼がその時に死んだのであるならば、彼の悪業が彼を四悪趣に落とす事はないが、しかし、果報は受け取らなければならず、故に彼は毎日托鉢に行く度に、人々に石を投げつけられて、頭に流血するほどの怪我をして、戻らねばならなかった。これを現生受業と言う。