Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(75-1/2)(私家版)

■心生色                89種の心の中において、四種の無色界異熟心と双5識以外の、その他の75種の心は、全て心生色を生じる事ができる。双5識とは、目、耳、鼻、舌、身体の、5個が善果報で、5個が不善果報で、合計10個になる。この10個は、非常に弱い心で、色法を生むことは出来ない。無色界異熟心識は、無色界において生起するが、これもまた、色法を生ずる事は出来ない。しかし、無色界善心は色法を生ずる事ができる。あなたが無色禅に入る時、身体は直立する事ができ、2、3時間それを保持できるのは、心生色と関係があるのである。このことから、無色界善心は色法を生ずる事ができる事が分かる。心生色は、各種各様の色法を生じる。例えば、微笑であるが、笑いは、心所によって生じるのである。というのも、心が、笑いたいと思う時、非常に多くの色聚を生じる。一粒一粒の色聚の中には、風界があり、風界があなたの唇を上に向けて上げる。故に、あなたが笑う時、唇は上向く。同様に、苦悩する時も又、心は非常に多くの色聚を生じる。一粒一粒の色聚の中の風界が、唇を下に向けて下げる。そうなれば、あなたの顔は苦渋に満ちる。これらは、心生色と呼ばれる。  一個の善心は、非常に多くの良質の色聚を生む。不善心、苦悩の心、瞋恚怨恨の心も又、非常に多くの不良・悪質な色聚を生む。それが身体に影響して、我々を不快にさせる。