Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

65歳の仏教修行報告書(6)>おひとりさま

昨日友人とスカイプしました。

友人も 65 をすぎていますので、どうしても、話題は生老病死の事になります。

「私(筆者)は明後日、一人で入院し、今後、一人で色々な問題に対処しなければならない」という話になって、そこから「人間、所詮はお一人様」という話になりました。

これは、元々は、上野千鶴子さんが言いだした<配偶者に先立たれた男性又は女性が、子供に頼らずに一人で生きていく風潮と心構え>の事ですが、しかし、人間は元々「一人」いや「一人ぼっち」なではないでしょうか? 例えあなたが、大勢の家族に囲まれて生活していても・・・。

<言葉>と言うものは、本当に相手に届いていますか?同じ一つのバラの花を見ているとして、あなたが「赤くて美しい」という。そばにいる人も「ええ、赤くて美しい」と言う。けれど、あなたとその人の網膜の質は微妙に違います。人は同じ赤を見てはいないのです。

人と人とは、本質的に、真から、心の疎通が出来ますか?

あなたは、相手の考えている事が本当に分かりますか?なぜ、分かると分かりますか?

ここに上げた「人間の意識の壁」という名の困惑、それはすなわち、人間にとっての「永遠に解けない孤独」なのではないでしょうか?

人は元々孤独なのです。

その真実から目をそらすために、群れに群れて、ごまかしているだけ。

<この世界で、自分は、一人ぼっちなんだ>と認めてしまえば、問題は却って減るように思います。

自分の人生は、人と群れないで、自分の感性で乗り切りる。これが一番楽なような気がするのですが、いかがでしょうか?(かといって、あまりに独りよがりも良くないですが・・・。<世間の常識>は案外健全で、それはそれで、尊重するべきだと思います)。