Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

65歳の仏教修行報告書(7)>今日は死ぬのにもってこい

私は、色々な本を好んで読む、読書家の方だと思います。

そして、本から色々な事を学びますが、本を読んで一番に思うのは「なぜ、この人はこんなことを言うのだろうか?」または「言えるのだろうか?」という、その人そのものへの疑問です。

私が若い時に読んで、今も忘れられない言葉、それはアメリカ・ネイティブ・インディアン・ラコタ族(スー族)の酋長が、ヨーロッパから移住してきた白人の暴虐に抗議して、種族絶滅も辞さない決意を込めて、騎兵隊に、決死の戦闘をしかけるその日の朝、言った言葉「今日は死ぬのにもってこいの日だ」。

軟弱で小心な私には、これが分からない。人間は一分一秒でも長く生きていたいのではないのか?死ぬ覚悟で戦争して、かつ「負け戦もそろそろ終いだな」「今日が死ぬ日」なんていえますか?

ずっとずっと、長い間、ラコタ族酋長の遺言「今日は死ぬのにもってこい」を考えていましたが、人間、案外、追い詰められて、袋小路に嵌れば、窮鼠猫を噛んで、こんなしゃれた一言も出てくるのかも知れません(酋長は窮鼠ではなく、ラコタ族を率いた英雄ですが・・・笑)。

もう一つ私の分からない(分からなかった)言葉「身苦心不苦(体が苦しくても、心は苦しむな)」について、明日、書いてみます。