人間とは、非常に可哀想な動物であって、(自分で)苦痛を作り出す(最も愚かな)動物でもある。
往々にして、ただの小さな出来事でも、一日中愚痴を言い続ける事が出来る。元々は小さな穴に過ぎなかったものが、アレヤコレヤと、結局は収拾できないほど混乱し、最後にはどうしょうもなくなる。終日、取るに足りない事柄に困惑し、苦悩する。
故に哲学者は「小さな事柄に無限に苦悩するには、人生は短すぎる」と言った。
そういう事であるから、度量は大きく持つ方が良い。
あなたが度量を大きく持ったなら、穏やかな日々を過ごす事が出来る。
我見を退けるためには、お互いの立場を交換し合って、相手がなぜこのような選択をするのかを、冷静に思惟しなければならない。(つづく)
(台湾高雄文殊講堂 慧律法師著
翻訳文責Pañña-adhika sayalay)