★飛び入り翻訳~《基礎発趣論(業縁と果報縁)》2-32(40/100)
<Idaṃ me puññaṃ nibānassa paccayo hotu>
彼は空中を歩いたが、その安定した動作と歩み、威儀の端正さは、梵天王の身に着けた威徳力であり、発散される光芒によって、人々は、空に月が顔を出したのだ、と思った。
彼は Candaka宮殿まで来ると、王宮の空の上に留まった。それは国王の上方であったが、人々はみな、仙人の吉祥なる様子に、見入っていた。
最も喜んだのはルサーであった。
彼女は仙人に礼拝しながら、思った:
「私を助けてくれる聖賢が、おいでになった!」
国王は、梵天王が、吉祥なる様子で空に処しているのを見たーー人の身に化けてはいるものの、梵天王の威徳力によって、国王は、龍座にいても落ち着かなかったーー国王は、自ら龍座を降りて、地面に立って質問した:
「あなた様は、何用があって来られましたか?
あなた様はなんという名ですか?
あなた様は何の種姓ですか?」
「私は梵天から下ってきた者である。
衆天たちは、私は釈葉種姓であると公認している。
私はナラタ天王である。」
国王は、梵天の神通を学びたいと思ったので、質問した:
「ナラタ梵天王様、
あなた様はどのような方法でここへ来られましたか?
あなた様はどのような法を修習して、神通を得られましたか?
あなた様のような境地は、どのような条件を具備しているものでしょうか?」
梵天は答えた:
「私は、真実語を不増不減に行持し、いかなる嘘、綺語(=無駄口、おべんちゃら)も言わない;
十善を行持し、六根を防護する;
私は常々、布施などの福徳を実践したが、そうすることによって自然に、神通は、私は身体の一部となるのである。
私は随分前から、十善を修習しており、一時的に修習したわけではない。
というのも、これらの善業の功徳が、私をして、神通力を備えさせるからである。
私の神通の功徳は、私の心と同等であり、私は、行きたい所へ行くことができる。」
(2-33につづく)
<Mama puññabhāgaṃ sabbasattānaṃ bhājemi>
(+ )(= )訳者。句読点等原文ママ。★誤字脱字を発見された方は、
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<《基礎発趣論(業縁と果報縁)》 中国語版→日本語訳出
翻訳文責 Pañña-adhika Sayalay>