南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#39-4

禅定の三番目の利益は、神通(abhiññānisaṃsa)である:

もし、世間神通、例えば:

宿住随念智(pubbenivāsānussatiabhiññā)

天眼通(dibbacakkhu)、

天耳通(dibbasota)、

他心通(paracitta vijānana)と

種々の神変(iddhividha)ーー飛行、水上歩行等など

を擁したいと思うのであれば、彼は、14行相に基づいて、10遍と八定(samāpatti)を練習しなければならない。<注293>。

禅定の四番目の利益は、「殊勝有」(bhavavisesāni-saṃsa)である。

もし、禅修行者が、命終える時に、梵天界に生まれ変わりたいと希望するならば、彼は、例えば、10遍、入出息念または慈心などのジャーナを、必ず、修習しなければならない。

もし、梵天界に必ず生まれ変われる様、保証を得たいのであるならば、彼は、ジャーナをば、臨終の時まで、維持して不退転でなければならない。

禅定の五番目の利益は寂滅(nirodhānisaṃsa)である:

滅定(nirodhasamāpatti)とは、

心(citta)、

心所(cetasika)及び

心生色法(cittajarūpa)の、暫定的な中断を言う。

「暫定的」とは、すなわち、一日乃至7日間を言うが、これは、彼の決意(adhiṭṭhāna)の如何によるものである。

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>