南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#39-2

禅定の、二番目の利益は、観の修習(vipassanānisaṃsa)である。<注289>。

禅定は、観智の助縁である。

というのも、ジャーナを擁すれば、禅修行者は、明晰に、究極名色法及びその因を照見することができるし、また、それらの無常・苦・無我の本質を観照することができる。

禅修行者が、徹底的に観の修習を実践する時、特に、

道智(magga-ñāṇa)、

果智(phala-ñāṇa)、または

行捨智(Saṅkhārupekkhā-ñāṇa)に到達した時、ジャーナは、通常は、非常に安定しており、それらは、観智をして明晰、明瞭かつ、強くて力のあるものにならしめ、また、その強くて力のある観智は、相互作用の効果を発揮して、ジャーナを保護する事ができる為に、(ジャーナが)退失することがない。

また、禅修行者が、長時間、観の修習を実践する時、疲労を感じる時がある。

この時、彼は、長時間、ジャーナに入り、心を休息させなければならない。心が力を復活させた後、彼は、再び、観の修習に戻る。

疲労が生じた時、彼は、再度、ジャーナに入り、休息することができる(休息するのがよい)。<注290>

<翻訳文責:緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>