翻訳『親知実見』Knowing and Seeing#29-5
故に、己から他人に対して思いやりを寄せる為に、また、あなたの心を柔和で、平和な、善なるものにする為に、先に下記の四種類の方式によって己自身に対して慈を修習するのである。
1)己自身に危険のない様にと祈願する
(ahaṃ avero homi)
2)己自身の心内に、痛苦がない様にと祈願する
(abyāpajjo homi)
3)己自身の身体に痛苦がない様にと祈願する
(anīgho homi)
4)己自身が安楽で楽しくある様にと祈願する
(sukhī attānaṃ pariharāmi)
もし、一人の人間の心が柔和で、平和な、善いもの、寛容で、他人に対して思いやりのある時、彼は他人に対して慈愛を散布する事に困難を覚えないであろう。
故に、己自身に対して、強くて力のある慈愛を育成する事は非常に重要なのである。
一たび、あなたの心が柔軟に、平和な、善きもの、寛容で思いやりがあるものになれば、あなたは他人に向けて慈愛を散布するのを開始することができる。