南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳『親知実見』#51-20

施主は、布施の実践の前、布施の後、または布施の時、この種の観智を修習することができる。しかし、彼の観智は、強くて力のあるものでなければならず、少なくとも、壊滅智(Bhaṅga-ñāṇa)の段階まで到達しておかねばならない。

この様にして初めて、この種の観智を修習することができる。

我々もまた、この良機(チャンス)を逃すことない様に。

この種の機遇は、唯一、仏陀の教法の中においてのみ、存在する!

しかし、あなたは訊ねるかも知れない。

もし、我々に観智がないのであれば、如何にして、この種の布施を実践することが出来るであろうか、と。

我々は、あなたに、布施の時、以下の様に発願する様にと、提案する;

「この布施が、涅槃を証悟する助縁となります様に!」

というのも、仏陀は、布施をする時、涅槃を証悟する発願様にと、教導しているが故に。

我々は、再度《宝経》の偈頌を誦して、今回の開示(法話)を終わりにしたい、と思う:

”Khīṇaṃ purāṇaṃ nava natthi sambhavaṃ、

virattacittā’yatike bhavasmiṃ;

Te khīṇabījā avirūḷhichandā、

nibbanti dhīrā yathāyaṃ padīpo.

idampi saṅghe ratanaṃ panītaṃ、

etena saccena suvatthi hotu.”

已尽旧者新不生、

於未来有心離汚。

彼尽種子不増欲、

諸賢寂滅如此灯。

此乃僧之殊勝宝、

以此実語願安楽!

 

一切の衆生、安穏で、楽しくあれと願う!

<翻訳文責:緬甸パオ森林寺院/ヤンゴン分院所属/Pañña-adhika Sayalay般若精舎>