南伝仏教のDhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。尚、修行については必ず経験豊富な正師について下さるようお願いします。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-13)

あなたが TV を見る時、眼識は、耳識に飛んで、(耳識が眼識に)なる事はない。

TV を、耳識が見る、という事にはならない;

耳識が鼻識に飛んで、鼻識が(音を)嗅ぐ、という事はない;

鼻識が舌識に飛んで、舌識が(匂いを)味わう、という事はない;

この様な法は、存在しない。

一切は、みな、因・縁和合の法であり、因と縁のある時、果は存在する;

因と縁が滅すれば、果も滅するのであって、一つの処から、もう一つの処へ、飛ぶ事はない。

仏陀は彼に、因縁の法の全体を解説し、また、眼識、鼻識、耳識の生起を促す所の、因の説明をした。

故に、心識は、一個の自我などではなく、一個の我などなく、ただ、因と縁に従って生・滅しているだけであって、因縁に合わせて名を得ているのである(という事が分かる)。

心の定義は、純粋な、ただ識知の過程であるだけであって、それは、ただ、純粋な活動に過ぎず、(この定義は)一般の凡夫が持っている所の「我見」(我有りという見解)を対治するものである。

(3-14につづく)

★句読点は中国語原文を優先尊重。

<願以此功徳、早日証得涅槃楽>

   <緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/

     Paññādhika Sayalay 般若精舎>