私は、ユング心理学の第一人者であります、
故河合隼雄先生が好きで、若い頃、よく彼の著書を読みました。
一番影響を受けたのは『宗教と科学』、
次が『明恵夢に生きる』です。
特に前者は、仏教が大好きながら、もし、それが迷信であれば、それを信じて行動する事が一生の傷になってしまう為、仏教に対して、非常に慎重になっていた頃に読んで、宗教と科学は、一枚の紙の裏と表、すなわち、相関関係にある事を知って、そこから安心して、仏教に深くコミットする様になりましたので、河合先生は、私の精神的な指導者の一でもあります。
今日、一つの夢を見ました。
黒い犬が二匹、噛みあいの喧嘩をしています。
私はいつもの様に
「どちらが強いか、どちらがどうなるか、徹底的にやってごらん」
という態度でした(私は、二人の息子が喧嘩しても、この様な態度で対応する事が多かったです)。
そして、良く見ると、黒い犬の一匹は、9月に我が精舎に来たばかりの、元保護犬の虹君で、この喧嘩は虹君が負けてしまいました。
虹君は喉を咬まれて、「お母さん助けて」と言いながら、息も絶え絶えになっています。
私はなぜ、虹君がこうなる前に、二匹を引き離さなかったのかと、後悔しました(ここで夢から覚めました)。
私がこの夢から学んだ事・・・
弱者には手を差し伸べなければならない(注1)、
虹君を大事にしなければ、虹君は去っていくだろう、
虹君は、精神的成長を促すために、私の所にやって来た・・・
夢は、大事な事を教えてくれます。
夢は、己の成長すべき方向を指し示してくれます。
今日は、啓示に富む、よい夢を見ました。
注1=仏教は慈悲を説く為、ある種の人々は宗教者に、
「弱い私を助けて」と、SOSを出しますが、己は何の努力もせず、宗教者に、生の承認欲求をぶつけてくるのは、間違いっています。
<精神科医に恋する患者>の病は治らないし、
<縁なき衆生>は、救えないのです。
<緬甸パオ森林僧院/ヤンゴン分院所属/
Paññādhika Sayalay 般若精舎>