Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)《実用アビダンマ》(3-130)(私家版)

無色界禅心は、それぞれ、異なる目標を取る。

しかし、それぞれは、みな、同様に、二個の禅支が存在する。

この事は、色界禅とは、異なる部分である。

色界禅は、初禅、二禅、三禅、四禅、五禅であっても、みな、同一の目標を取る。

たとえば、安般念(の目標)は似相であり、それは、鼻孔の下部(に現れる)、ダイヤモンドの様に光る似相(を目標に取るの)である。

色界禅は、粗略な禅支を、一つひとつ超越して行き、それを取り除いた後、比較的微細な禅支に入って行くものである。

しかし、無色禅の目標は、それぞれで異なっている。

たとえば、空無辺処善心は、虚空を目標に取り;

識無辺処善心は、空無辺処禅心を目標に取り;

無所有処善心は、空無辺処禅心の不存在を目標に取り;

非想非非想処は、無所有処善心(ママ)を目標に取るのである。

しかし、これらの禅支はみな共通である。

これが、色禅と無色禅の違いである。

(3-131につづく)

<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>