無色界禅心は、それぞれ、異なる目標を取る。
しかし、それぞれは、みな、同様に、二個の禅支が存在する。
この事は、色界禅とは、異なる部分である。
色界禅は、初禅、二禅、三禅、四禅、五禅であっても、みな、同一の目標を取る。
たとえば、安般念(の目標)は似相であり、それは、鼻孔の下部(に現れる)、ダイヤモンドの様に光る似相(を目標に取るの)である。
色界禅は、粗略な禅支を、一つひとつ超越して行き、それを取り除いた後、比較的微細な禅支に入って行くものである。
しかし、無色禅の目標は、それぞれで異なっている。
たとえば、空無辺処善心は、虚空を目標に取り;
識無辺処善心は、空無辺処禅心を目標に取り;
無所有処善心は、空無辺処禅心の不存在を目標に取り;
非想非非想処は、無所有処善心(ママ)を目標に取るのである。
しかし、これらの禅支はみな共通である。
これが、色禅と無色禅の違いである。
(3-131につづく)
<願以此法布施功徳、早日証得涅槃楽>