Sayalay's Dhamma book

長年、当ブログにおいて逐次公開しましたテーラワーダ系仏教書翻訳文は、<菩提樹文庫>にてPDF版として、正式に公開されています。<菩提樹文庫>WEBをご閲覧下さい。

翻訳(中→日)<実用アビダンマ>(62ー1)(私家版)

■広大結生心の所縁             広大(心)は、色界と無色界に分ける事ができるが、色界心と無色界心を広大心という。。。                というのも、その心は、広く十方向の世界に広がるが故に。。              例えば、慈愛禅は、慈愛の心を十方世界の衆生に拡散するものである。地遍も又同じであって、地遍を修行する時、地遍を十方世界に拡散しなければならない。その心が広大であるが故に、広大心と呼ぶ。。。。        色界の結生に関して、その所縁は概念であり、又必ず業相でなければならない。。。   安般念の似相は概念である。呼吸は四大によって構成されているが、しかし、我々が安般念の修行をする時、四大を対象とせず、呼吸を所縁として取るものである。呼吸は概念であり、禅相も又概念である。。。無色界の結生に関しては、その所縁は概念であるか(例えば、空無辺処は、虚空を所縁として取る。虚空は概念である)又は広大心(例えば、識無辺処は、空無辺処禅心を所縁に取る。心は究極法であり、概念ではない)であり、必ずや業相である。故に、無色界における結生の、その所縁の2個は概念であり、2個は究極法(心)である。